戸籍届書等に元号ではなく、西暦で記載OK! 戸籍2

「Voice」 田中須美子

戸籍届書等は、元号ではなく
西暦で記載することもできます。

その根拠は、法務省通達や
元号法案審議答弁にあります。

出生届等の戸籍届を役所に出す際、元号は
使いたくない、西暦で記載して出したいと
思われる方はたくさんいます。

私たちもこれまで出生届の書き方見本などで、
元号を拒否しようと呼びかけてきました。

これまでは西暦で書いてもそのまま訂正されず
に受理されてきたのですが、最近は市区町村や
法務局によっては訂正させるところも出てきました。

窓口でNo!といわれた時、即反論し西暦のまま
受け取らせる根拠は以下の2点です。

 

● 元号法国会審議で「元号を強いるべきではない」
との政府答弁

元号法は1979年6月6日に国会で成立し、
6月12日に公布施行されました。

戦後旧皇室典範が廃止され元号使用の
法的根拠がなくなり、昭和がそのまま
慣習として使われてきましたが、
「元号を制度として明確に安定したもの
とするため、根拠を法律で明確に規定する
必要がある」と法案が提出されました。

この国会審議では、「元号法制化は天皇主義
の明治憲法に戻ることになり、主権在民の
憲法理念に反する」との反対意見や、
「元号を国民に強制するべきではない」
との意見などがあり、時の大平正芳総理大臣
に変わり三原朝雄国務大臣が以下のように
答弁しました。

「法案には元号の使用を義務づける規定はない。
政府としては元号の使用を強いることは
すべきではないと考えている」。

決して元号を強いるものではないとの答弁でした。

〈元号法〉
1 元号は、政令で定める。
2 元号は皇位の継承があった場合に限り改める。

● 法務省、西暦を記載した戸籍届出はそ
のまま受理するよう通達
元号法が成立した
すぐ後の6月9日付けで、法務省は「年の
表示方法として西暦を用いて届出等がなさ
れた場合においても、市区町村長はこれを
そのまま受理する」等の通達を全国市区町村
に出しました。

この通達で西暦記載の問題は解決します。
しかしこの通達が出てから35年も経って
いるため、この存在も内容も忘れている
市区町村や法務局もあり「元号しか使え
ません」との対応がされています。

このような対応がされた時には、西暦の
まま受理するよう1979年6月6日通達が出さ
れている!と言えば、通達を調べた上で、
訂正されることなく受理されると思います。

 

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元号法の施行に伴う戸籍事務の取り扱いについて
1979年(昭和54年)6月9日
民ニ第3313号民事局長通達

本月6日元号法が成立し、12日に公布施行
される予定であるが、同法は、元号制定
の手続きを定めることを主たる目的と
したもので、国民に対してその使用を義務
づけるものではない。

したがって、元号法は、戸籍事務になんら
影響を及ぼすものではなく、今後とも、
左記のとおり取り扱うのが相当であるから、
右趣旨を了知の上、事務処理に遺憾ない
よう貴管下支局長及び管内市区町村長に
対し周知方取り計らわれたい。

1 年の表示方法として西暦を用いて
届出等がなされた場合においても、
市区町村長はこれをそのまま受理する。

2 年の表示方法として西暦を用いた
届出等を受理した場合において、
これを戸籍に記載する際には、
公簿の記載の統一を図る趣旨から、
従来通り元号をもって記載する。

なお、外国人の生年月日については、
従来通り西暦による。

3 戸籍の謄・抄本等は、原本に基づいて
作成すべきものであるから、戸籍に記載
された元号による年の表示を西暦による
表示に改め、又は西暦による表示を併記
した謄・抄本等の交付請求がなされても、
これに応じることはできない。
(通達本文は、縦書きです)

 

 

 

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