順天堂で「新生児取り替え」 口外しないように……

順天堂が認めた「新生児取り違え」
被害者の告白公表の裏で“恫喝”
週刊新潮 2018年4月19日号掲載

 

「週刊新潮」4月12日号が報じた、半世紀ほど前に
起きていた順天堂医院の新生児取り違え事件。

当初は取材に「対応しない」との態度だった
順天堂だったが、記事が掲載されると一転、
HPで事件を認めた。

本誌が報じたのは、都内在住の男性・小林義之さん
(51)=仮名=が被害者となった、順天堂大学医学
部附属順天堂医院の過誤である。

記事では順天堂関係者の証言に基づき、「一昨年
の初めごろに小林さんは順天堂医院に確認を求めた」

 

「病院側はそれを認めつつ、事件を口外しないよう
金銭で口封じした」「“平穏に暮らしている可能性が
高い”ことを理由に、本当の親に会いたいとの小林
さんの訴えを拒んだ」ことなどを掲載した。

この時、小林さん本人にも取材を試みたが、自身が
当事者であることは認めたものの、病院側との間に
“口外しない約束”があるため、詳しい証言は拒んだ。

そんな小林さんが、今回、重い口を開くにいたった
のは、本誌記事を受けて学校法人順天堂がHPに掲載
した〈お知らせ〉がきっかけだったという。

「誠意がないばかりか、偽りが多い。
こうなれば私が話すしかないでしょう」

と順天堂への不信感を漏らすのは、小林さん本人だ。

 

〈お知らせ〉が掲載された後、順天堂の代理人弁護士
から小林さんの元へ、〈通知書〉が送られてきたという。

そこに小林さんへの謝罪の言葉はなく、代わりにあった
のは〈(HPで公表はしたが)合意書に基づく貴殿の守秘
義務が解除されることにはなりませんので〉〈貴殿らに
守秘義務違反があった場合には、しかるべき対応を取る
所存ですので〉といった文言だった。

「これって恫喝じゃないですか? ホームページでは
〈心よりお詫び〉と言って世間体を取り繕って裏で
恫喝する。どういう病院でしょう」

そして、こう訴えるのだ。

「本当の親が知りたい。それだけなんです。
知る怖さはあるけど、知らないでいるほうが幸せだ
なんてことは絶対にない。
近所の親子連れを見ても、親子が出てくるドラマを
見ても“俺の本当の両親はだれなんだ”と考えて
しまいます――」

実は、さかのぼること45年前には、わが子の取り
違えを疑った小林さんの母が、順天堂医院を訪れた
ことがあった。

ところが病院は取り合うことなく、“訴えればいい”
という態度だったというのだ。

4月12日発売の「週刊新潮」では、小林さんの告白を
掲載すると共に、順天堂の心無い対応などを報じる。
カメラの前で小林さんが心情を語ったインタビュー
動画は、現在「デイリー新潮」にて公開中である。

 

 

 

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